名場面で愉しむ「源氏物語」
平安時代中期、紫式部によって執筆された『源氏物語』。
まばゆいばかりの美しさを放つ光源氏を中心に繰り広げられる男女の恋模様や複雑な親子関係、宮廷での権力闘争など、多彩な展開に読み手は引き込まれる。
約千年の時を経てもなお愛され、読まれ続ける『源氏物語』のよみどころや魅力などを能楽師・安田登が独自の切り口で迫る1冊。
【本書の目次】
はじめに
序章 本書と「源氏物語」を読む前に
第1章 光源氏に宿る「神性」と「超越性」―「桐壺」帖―
第2章 重要要素満載の「雨夜の品定め」―「帚木」帖―
第3章 愛しき人が残した香りを愉しんで―「空蝉」帖―
第4章 幻想の異世界に迷い込んだような感覚―「夕顔」帖―
第5章 待ち続けて救済される姫君の物語―「末摘花」帖―
第6章 「物の怪」と六条御息所の「心情」がキーワード―「葵」帖―
第7章 新たなステージに上がった光源氏―「須磨」「明石」帖―
終章 「澪標」帖から「幻」帖の概略
おわりに