内容紹介

なぜ650年も続いたのか。足利義満、信長、秀吉、家康、歴代将軍、さらに、芭蕉に漱石までもが謡い、愛した能。世阿弥による「愛される」ための仕掛けの数々や、歴史上の偉人たちに「必要とされてきた」理由を、現役の能楽師が縦横に語る。「観るとすぐに眠くなる」という人にも、その凄さ、効能、存在意義が見えてくる一冊。その真髄をわし摑みにできる、類書なき最強入門書!

出版社からのコメント

『イナンナの冥界下り』『天守物語』の上演や『天籟能』主催……と、古典のみならず、能の手法そのものを取り入れた舞台の演出をも手がける、能楽師の安田登さん。 安田さんの舞台や、定期的な寺子屋でのレクチャーの魅力にはまり、「能の真髄を知りたい」という方が数多くいらっしゃいます。そんな方たちの声にお応えして、読みやすい新書として、能のことをまとめました。過去にも能に関する本は数多く刊行されていますが、この本が一味違うのは、650年続いた能の構造や効能を「いまに活かす」ことを前提にしている点です。古典を愛する安田さんならではの知識と、数々の舞台に立ってきての感覚から得た知見が、能の新たな世界へと、私たちを誘います。 能は過去のものではなく、「今に生きる」そして「今に活かせる」芸能なのです。

刊行記念イベント 森田真生さんとの対談レポート
http://kangaeruhito.jp/articles/-/2264