私たちは、あの名著を「誤読」していた。

『古事記』『論語』『おくのほそ道』『中庸』──代表的4古典に書かれている「本当のこと」とは? 私たちは何を知っていて何を知らないのか。古典の「要点」さえ理解できれば自分だけの生きる「道」が見えてくる。自分なりの価値観を見出していくために。古今東西の名著に精通する能楽師による、常識をくつがえす古典講義!

 

はじめに──「本当の」古典と出会う

第1章 『古事記』に息づく「日本人」の原点
日本人の精神の古層/日本的な思考の始まり/『古事記』の漢字は間違い?/前古代の死
生観/「死」は存在しなかった/一時的に「しぬ」/前古代の時間観/「因果」が存在し
なかった日本/『古事記』の企みとは/いま『古事記』を読む意味

第2章 『論語』が示す「心」の道しるべ
世界初の心のマニュアル/『論語』の新しい顔/「四十にして惑わず」ではない/自分を
限定するな/本当の「切磋琢磨」/過ちを改めるには/本当の友人/本当の「温故知新」
/新しい精神活動/「仁」とは何か/これからは「仁」の時代

第3章 『おくのほそ道』に学ぶ「和とユーモア」の視点
人気俳諧師からホームレスへ/旅に出た理由/いまの生をリセットする/絶対に行きた
かった場所/異世界に入る芭蕉/体験は受け止め方しだい/鎮魂のパワー/「軽み」とい
う境地/芭蕉の流儀①場所を変える/芭蕉の流儀②古典を知る/芭蕉の流儀③俳諧的に生きる

第4章 『中庸』が伝える「誠」の力
マイナーだけど役に立つ/中庸=常にぴったり/感情が動く前に注目する/成るべきも
のを成させる力/心の塵を掃く/自分の「性」を探すには/「誠」を得る五則/自分を知
り他人に尽くす/二宮尊徳の「誠」/「誠」の道とは/「誠」の危うさ/まずは自分が「誠」を目指す

おわりに── 古典を身につける方法

 

発売日
2019年06月25日
価格
定価:724円(本体670円)
判型
A5判
ページ数
116ページ
雑誌コード
6407245
Cコード
C9495(日本文学評論 随筆 その他)
ISBN
978-4-14-407245-1

 

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